キチガイ旅:廃墟パチ屋グランプリ香椎から若松競艇へ

こんにちはキチガイです。

続きです。

タメ口で失礼しますね。

前回のあらすじ:初日、長浜屋台で酒を飲む。

二日目、ドとんこつ魁龍ラーメン食べてパトレイバー。ザッショ旅。

桜さんが中段チェリー引いて240枚。

キチガイが弱い台パンを披露し、おじさん二人でバイク。

夜は西新でまどマギ天井狙い。成功。

この日の夜、酒を飲みながら二日間を振り返った。

キチガイ旅二日目夜、会話

普段はビールしか飲まないという桜氏が、私おススメの熊本米焼酎や、ハイボールを飲んでいた。

楽しそうで良かった。

二日目の終わりが近づいてきた、23時ごろだったと思う。

私は桜氏に聞いた。

 

「明日は最後。予定は決まってるんです?どうされますか?ここまで二日間お供させて頂きましたが、お気遣いなく最終日はゆっくり自分の時間を楽しまれた方が良いのでは???」

 

桜氏「気を使ってくれてるのは君の方だよ。キチガイさんありがとう、本当に楽しかった。今日僕は早めにホテルに帰るけど、明日は行きたいところがあるんだ。」

 

「行きたいところって、どこですか?」

 

桜氏「うーん、いっぱいあるんだけど…まあ僕の欲求だから気にしないでよ。」

 

「なるほど。わかりました、当てます。間違いなくブラッドプラス二人の女王ですね?」

 

桜氏「ははは。下調べしてて、それもあるけど若松に行きたいんだよね。」

 

「若松!?明日は何時の飛行機です?てか、若松って北九州の先っぽですやん!まさか北九州空港??」

 

桜氏「いやいや、明日は船で東京に帰るんだよ。」

 

こ、こいつはきちがいか…

そう思った。

船で九州から東京に帰る奴なんて、気が狂っとるとしか言いようがない。

 

「え?船って!門司港からですか?」

 

桜氏「そうそう。門司から横須賀までの船が新しく開通したんだよ。23時間くらいかかるかな。夜の21時に港につけば大丈夫。仕事は休み取ってるから。到着は次の日の夜だね。船旅も楽しいもんだよキチガイさん。」

 

「マジっすか…(笑)気合ですね。凄い。まあ僕も明日暇なんで…。でもせっかくなら、若松までお見送りしますよ!自分も北九州で飲みたいんで!付いて行っていいですか?」

 

桜氏「もちろん!キチガイさんが嫌じゃ無ければ、行きましょう。電車で行きます。若松はナイターなので15時からです。私が調べていたのは、途中の香椎駅前のグランプリというパチンコ屋にブラッドプラス二人の女王がありました。そこに朝から打ちに行きます。並びますよ。」

 

「わかりました!では明日、とにかくグランプリ香椎に集合しましょう。」

 

このような会話をし、私たちは帰宅。

家に帰って私は電車の時間を調べる事に。

キチガイ旅三日目朝、グランプリ香椎へ

私は11時ごろに家を出て、博多駅から香椎駅(福岡市東区で一番の町)に向かった。

まずは朝の挨拶。

準備をしてチャリで博多駅へ。

すると、死にたくなるような事が起こってしまったと、返信がきた。

 

パチンカスあるある。

「特急はもったいない」

サンドに入れる1000円は紙切れなのに、特急券をケチる。それがパチンカス。

 

ちなみにグランプリ香椎は、10スロと、2.5スロである。

どちらにもブラッドプラス二人の女王が1台づつある。

桜氏は、誤って2スロのブラッドに行った。

そして、なんとレインボーの特化ゾーンでめちゃくちゃ上乗せをしていたのだ。

桜氏は、ブラッドプラス二人の女王を80万ゲーム以上回していて、マイスロを見せていただいたが日本全国トップクラス。

まさかの全国ランキングを争っているらしい。

ガチのブラッドキチガイだった。

そう言えば昔、モバゲーなどで何とかロワイヤルとかがあったのだが、よく課金をしまくって全国ランキングナンバーワン「お塩学」などキチガイレベルの人間が多数いた。

それの、パチスロ版。ブラッドプラス二人の女王全国ランキング。

まさに桜氏こそ、本物のキチガイである。

そんな彼が、「レインボーなんて見た事ないよ」と嘆いていた。

まさに奇跡=2スロで時間もないので死にたくなるような引き。

更なる奇跡・重なる奇跡

きせきその壱。

グランプリ香椎、この日、7/31が、まさかの廃業の日だった。

閉店である。

34年間、お疲れ様でした。

また一つ、星が堕ちて行く。

福岡市東区…この地域は近年、アイランドシティなる埋立地が出来上がり、金持ち専用の高層マンション・建売住宅などが多くできている。

土地なども金持ちなどが動かしたりしているのだろうが、グランプリ香椎も売ったのかもしれない。

結局、私たちキチガイたちが居心地がいい貧乏人専用の場所が、どんどん失われていく。

悲しい。

最後に、記念に、写真を撮らせてもらった。

店員さんにもちろん許可を頂いた。

スタッフとキチガイの会話

「今日が最後なんですね…。寂しいです。グランプリ平尾は潰れませんよね?」

「あります!平尾店を宜しくお願いします。僕は明日から無職です!路頭に迷っています!」

「大丈夫、僕も無職です」

外観

写真を撮り、桜氏の元へ。

2スロのブラッドプラス二人の女王。

隣に、秘宝伝伝説への道があった。

2スロ。せっかくなので、隣で打つ事にした。

奇跡が起こる。

きせきその弐

秘宝伝伝説への道、1回目のチャンス目(MB=秘宝チャンス)から、ラッシュに入る。

これは駆け抜けたが、すぐチャンス目引いてすぐまたラッシュ。

おそらく、グランプリ香椎最終日、全台設定6の可能性がであった。

間違いない。

奇跡の動画をお見せしたい。

20スロでは絶対に起こらない。

ブラッドプラス二人の女王も、秘宝伝も、6だ。

隣から桜さんの台を写メ。

とにかく楽しかった。

ありがとうグランプリ香椎。

桜さんが、投資1000円(400枚):回収2000枚(4000円くらい)

私は投資1000円

正真正銘、最後のグランプリ香椎。

回収:3200円

ボロ勝ち。

若松競艇に向かう電車賃を稼いだ。

そのまま私たちは、福岡のJR香椎駅から北九州市八幡の折尾駅に向かう事にした。

若松競艇へ

グランプリ香椎で過ごした2時間。

最高の午前中だったが、まさか昭和ホールの最後の日に行くことになるなんて…

二人で車内で涙を流した。

そして1時間弱で、北九州市に到着。

折尾駅。

ここで乗り換え、若松へ。

北九州市は福岡市よりも早く政令指定都市になった。

小倉市・門司市・戸畑市・八幡市・若松市が合併。1963年。

若松は北九州の人から見ると、僻地・別世界・無人島などと揶揄される、愛らしい地域である。

昔は筑豊の炭鉱などから石炭が電車で運ばれてきたような、労働者の町だったようだ。(それは北九州全体に言えるかもしれないが)

今では工場などが多くあり、響灘に面している。

桜さんは競艇初心者だそうで、私のブログを見て競艇でもやってみようと、感じたのであったそうだ。

桜さんは地元の人との触れ合いを大切にされる方。地元の人が食べている物、遊んでいる物、文化と歴史を学びたい。そんなニュアンスだった。

折尾駅から奥洞海という駅へ。

無人の改札を出て歩く。

すぐ目の前に若松競艇があった。

そう言えば途中、折尾駅で一旦降り、町中華などで食事でもしようと歩いたのだが…

折尾もまさかの都市開発・区画整理にて、古い折尾の町は壊滅していた。

炎天下の中、徒歩で折尾駅周辺を歩いたのだが、唯一残っていた古そうな商店街が少しだけあった。(北口)

そこで話を聞いたのだった。

「おばちゃん!こんちわ!!俺たち福岡から来たっちゃけど、折尾って何か美味しいもんないと?」

「なーーーーんもなか!!!もう立ち退き、道路拡張でしまえたちゃ!!!」

「まじ?中華料理屋とかラーメン屋とかないん?」

「なかなか!!!なーーーーんもなか!!!!」

(なんもなか=何も無い)

まさに、グランプリ香椎で味わった出来事を、ここ北九州折尾でも味わうとは…。

どんどん近代化していく街、私は良いとは思えない。

もちろん古い建物は立て直さないと仕方ないのだが、街の景観をガラッと変えてしまうような街づくりは、それはただの金持ちの遊びである。市政と土建屋の談合、土地の利権者との絡みもあるだろうか。

まあそんな事はどうでも良い。

※後から調べると、折尾駅東口には昔ながらの街並み・うどん屋などがあるみたいだった。グーグルマップで見る限り。つまり北口にあった商店のババアは嘘つきババアである可能性が高い。

とにかくお腹ペコペコである。

汗だくなので、塩気のある物が食べたい。

ビールも飲みたい。

競艇場内でなんか食べようかと思っていたら、目の前にこんなお店が。

昭和ブルース。

生きる化石。

お食事処、みどり

直射日光で無色となったアサヒスーパードライ。

一元だと絶対に入れないような雰囲気であった。

なんとキチガイ桜。

「キチガイさん、入りましょう。」

最初は、コイツ、マジか…と思ったが、私もキチガイであるから引けない。

「行きましょう。」

ガラガラ…

「いらっしゃーい。」

「ふ、二人です…。」

「どうぞ~、あら兄さんたち初めて見る顔やね、適当に飲んで。」

「ありがとうございます。瓶ビールください。」

さ、最高や…

パイプ椅子に、競艇テレビ。

客はおじい様・おば様が8名ほど。

いらっしゃいと声をかけてくれたのは、ぽっちゃりしたハグキ丸見えの推定45歳のママ。

皿うどん、ちゃんぽん、野菜炒めなど、町中華のメニューもあり、どれも500円から700円である。

お刺身などもあるし、つまみも豊富。

天国。

競艇選手のサインがズラリ。

写真の5号艇マスクをしているジジイから、なんと二人に3000円のプレゼント

「3連単当てたけんなんか飲めや」

さすが若松ダンディ、男・若松。キップの良い金の使い方である。

別のカウンター席に、85歳くらいのクソジジイがいたのだが…

とある時間になると

「はい~、若松1レース、若松1レース、買いに行ってきま~す。」

他の客が手を上げ、投票シートと現金を渡す。

1枚づつ老人がチェック。

そのままチャリで場外舟券を買いに行っていた。

ここのマスターなのだろうと思った。

完全なパシリ。

で、私たちはビールを2本くらい飲んだところで、桜さんは初競艇=本場に一度は行かねば。

すると、チャリに乗ったパシリのジジイが並んで舟券を購入していた。

2レースくらい見たところで、また「みどり」に戻った。

先ほどのパシリのジジイの隣に、比較的若めのイケメンオジサンがいた。

 

「おかえり~」

 

私「先ほど、ここの大将?あの方が舟券買いに行かれてましたね!みなさんの分も買うんですね!凄いですね!」

 

「大将?経営者はオレばい!」

 

なんと、パシリのジジイはただの常連客だったのだ。

 

その前に、みどりのイカの塩辛がめっちゃうまくて、二人でうまいうまい言って酒を飲んでいたのだが、オーナーが漬けた塩辛だったようだ。それにすごく喜んだのか、大将(本物の)と仲良くなり、私たち二人の出会い・折尾若松の旅、キチガイブログ、などなど、色々説明させていただいたのだった。

他の客人とも仲良くなり、気が付けば15時から19時まで飲んでいた。

桜さんが21時に門司港に行かなければならず、そろそろお別れの時間だ。

マスターと写真を撮り、ブログにアップもOKだった。顔出しもOK。

しかし桜氏と私は顔を隠しているので、平等にマスターもぼかしておく。

みどりマスター「どげなブログなん?」

「キチガイブログです。パチスロで負けた話などですね。」

マスター「まあ俺はネット見らんけん分からんけど、載せていいばい!ブログ見た人が来てくれたらよかね!何人ぐらいの人が見よんしゃーと?」

「10人くらいですね!」

「・・・」

まあいいだろう。

10人程の方でも最高の客である!

これを見ている方で、いつか、もしも若松競艇に行くことがあれば、必ず「みどり」に寄ってほしい。

そして「2021年夏ごろにきた汗臭い男二人覚えてますか?東京と福岡の二人組です。そのブログを見てきました。」

と伝えて欲しい。イカの塩辛をサービスしてくれるだろう。

昭和が生き残る、最高級のお店。

若松競艇場前、みどり。

そろそろお別れの時間が近づいてきた。

若松から戸畑。お別れの時

若松から戸畑ま船が出ている。

100円で乗れて、若戸大橋の下をくぐる。

15分くらいの船だが、これもまた素晴らしい。

そして徒歩でJR戸畑駅へ。

20時前だったと思うが、そのまま桜さんは門司港まで。

 

ここでお別れだ。

 

戸畑駅のホーム。

 

「3日間本当にありがとう、キチガイさん。本当に本当に楽しかったよ。こんなに楽しかった旅は無いよ。」

 

「いえいえ…。こちらこそですよ、桜さん。まさか本当に会えるなんてね。今までブログ書いてきて、良かったって今日思えたかも。」

 

なんだか私は自然と涙が出てきた。

 

純粋な涙を流したのはいつぶりだろうか…

 

このブログをやってきた7年間。

想いが急に降りかかってきた。

 

何度も辞めようと思った。

 

パチスロで負けた事ばかり書いて何がしたいのか。

負け自慢などあほくさい。

 

死ねやら殺すやら自殺やら。

台パンやらハナクソやら下痢やら。

 

Twitterやインスタントグラムであればヒャクパー炎上・殺人事件に発展しかねない内容。

 

近年「沖ドキ自殺」などで検索に出てきていたようだが。

そんなのどうでもいい内容。

見る人ぞ見る、謎のブログ。

 

もちろんそれでよかったし、本当にただの仕事中の暇つぶし・ストレス解消のためにしか書いていなかった。

 

2021年、このブログを書く原動力になっていた、仕事も辞めた。

 

はぁ。俺は何の為に生きてるんだろうか。

 

今まで、本当に無駄な時間だった。

 

ブログばかり書いて、仕事をさぼって、何のプラスにもなってない。

1円にもならない。

だから、最初から辞めとけばよかった。

色んな想いがこみあげてくる。

 

しかし、このブログのおかげで、知り合った方たちがいる。

財産だ、本当に。

 

その想いが形になり、友達が一人増えたのだから。

 

ブログを通じて共感が生まれ、桜さん以外にも、数名の方から定期的にコメントを頂くようになった。

 

正直言って、今までの僕はそう言うネットでの知り合い?など、どうでも良かったわけだ。

 

Twitterなどもしないし、興味ないし、インスタントハエなど心が不幸になるだけだ。

 

SNSなどのメッセージのやり取りなどしたことも無かったから、まさか自分がね。。。。っていう感覚。

 

でも、こうして続けてこれたのは、間違いなく、コメントを頂いて応援してくれている方たちのおかげです。

ありがとうございます。

 

その7年間の想い。

 

桜さんとの別れでこみあげてきて、駅のホームで泣いた。

 

葬式・通夜では一切涙が出ないのに、なぜかキチガイ旅行で涙が出た。

 

桜さんも、キチガイの突然の号泣にもらい泣き…

かと思ったら。

 

全然泣いて無かった。

 

無。

 

ブラッドプラス二人の女王にしか思い入れが無いキチガイ、桜。

 

まあ私一人で結構目を濡らしたが、お別れだ。

「こちらこそ3日間ありがとう。」

 

福岡・北九、色々な発見、歴史、文化、残すべきものを知る事が出来た。

そして見ているキチガイの一人でも多く、同じようなノスタルジーな人間であってほしいと願う。

帰宅途中

桜さんが乗った電車にさよならをし、私は戸畑から博多へ。

しかしまだ20時くらいだったので、八幡西区の黒崎駅で降り、知り合いのスナックに顔を出すことに。

国道三号線。

八幡西区黒崎は、前も書いたと思うが繁華街が楽しい

福岡で言えば西新の様な町。

パチンコ屋も数軒ある。

商店街を歩く。

この町は死んでいる。

久しぶりだった。コロナになって初。

田舎臭そうな、ヤンキーに絡まれそうな雰囲気が、ドキドキできるのだ。

まさに私たちキチガイは、パチスロ・ギャンブルでドキドキしたい。

それは夜の町も同じではなかろうか。

お目当てのスナックに到着。

なんと、お店が

閉まってた。

最悪だ。

 

パチスロしかない。

 

黒崎駅前のパチンコ屋に行った。

良く分からんが、クソブスアイドルの沖スロ。

そのまま電車で帰宅し、なかなか執筆が進まず今日は8/13日です。

今日は2万円負けました。

お盆は超回収なので皆様お気を付けください。

以上、キチガイのオフ会の報告を終わります。

よいお盆をお過ごしください。